こんにちは(^-^)カウンセラーのサティです。
あなたの周囲に、言動が極端でトラブルメーカーになっている人はいませんか?その人の言動に周囲が振り回されてしまう…家庭や職場、ご近所、学校で行動をともにしなければならない場合、対応にとても困りますよね。
もしそれがパーソナリティ障害による言動で、あらかじめ対応の仕方を知っていれば、振り回されることを極力回避することができます。
Contents
パーソナリティ障害とは
パーソナリティ障害とは、ものの考え方や捉え方、行動の仕方などが、人と比べて著しく異なった状態になる病気です。
人のものの捉え方というのは、それぞれ異なります。
わかりやすく説明すると、クマのぬいぐるみがあるとします。そのぬいぐるみの特徴を10人の人に語ってもらったとします。
「色が綺麗なぬいぐるみ」
「肌触りが良さそう」
「幼少期に持っていたぬいぐるみと似ている」
「値段が高そう」
などなど、クマのぬいぐるみの存在はたった一つのはずなのに、10人いたら10通りの見方があります。同じように、人物や出来事に対しても、人が受ける印象は人それぞれまったく異なります。この程度は“価値観の違い”ということになります。
ところが、パーソナリティ障害の場合は、その捉え方に大きな歪みがあります。はずすことのできない、ものすごく歪んだ色眼鏡をかけている状態です。
それが原因で、対人関係でのトラブルが多くなり、健全関係が築けなくなってしまうのです。
パーソナリティ障害の原因
パーソナリティ障害は、ある程度認知が確立しはじめた思春期以降から明らかになってきます。遺伝的な要素が原因ということもありますし、後天的に虐待やいじめが原因で発症することもあります。
たとえば同じくパーソナリティ障害やその他精神疾患がある親に育てられた子の場合、そのご家庭では誤った・歪んだものの捉え方が普通なので、やはり歪んだ捉え方が身についてしまいます。虐待やいじめ、事件や事故に遭った経験は、自分の生命を守るために、極端な認知に至りやすくなります。
このような原因が、いくつか重なってパーソナリティ障害は発症するとされています。
パーソナリティ障害は自覚がない?(診断)
パーソナリティ障害の人は、自分自身の認知が歪んでいる自覚がないので、この障害自体を治そうと自発的に病院に行くことはほとんどありません。ただし、対人関係でたびたび問題を起こすため、その人間関係がうつ病や依存症、犯罪などの原因となって、治療に至ることが多いです。
またパーソナリティ障害は、他者を頼る、助けを求める行動は基本しません。そのあたりも医師の診断基準となります。
6つのパーソナリティ障害
パーソナリティ障害は、以前はもっと細かく分類されていましたが、今は以下の6つに分類されます。共通して、
- 事実に基づかない、根拠のない、極端に歪んだ思考や行動が長らく続いている
- 自分の思考や行動が、望ましくない結果を招いているにもかかわらず、それを変えることを拒否する
このような点が挙げられ、それも医師の診断基準となります。
具体的に6つの特徴をまとめます。
①統合失調型パーソナリティ障害
特徴
- 現実のことよりも非現実的な話題を好む
- 周囲からはちょっと変わった人に見える
- 親密な関係のなかで気楽になれず、対人関係が苦手
- 他のパーソナリティ障害よりも遺伝的要素が強い(統合失調症の遺伝的要素)
- 自分の思考や行動によってものや人をコントロールできると考える(気に入らない人に、災いを起こすことができると信じている、など)
- 実際にはそうではないのに、他者が自分に攻撃してくると思ってしまう
接し方
- 本人は妄想だと思っていないため、頭ごなしに否定はしないこと
- 否定せずに共感してあげると、信頼関係が築け、こちらのお願いも聞き入れてくれる
- 妄想に振り回されないように注意をする
例えば、「〇〇さんが私を攻撃してくる」という妄想があった場合は、「誰かが攻撃してこようとしているんだね、それは怖かったね」と、ただ共感して流すようにする。
②境界性パーソナリティ障害
特徴
- 見捨てられ感、慢性的な虚無感が強く、他者からぞんざいに扱われると過剰反応する
- 気にかけてくれる人を過度に理想化し、その人に拒否される・批判されると怒り狂う
- 発生頻度に男女差はないが、治療を受けるのは女性のほうが多い傾向
- 青年期または成人期初期に明らかになるが、年齢が上がるにつれて、消滅することが多い
- 小児期にネグレクトや虐待を受けていたことが原因となる場合が多い
- そのような過去が原因で、他者に気にかけてもらおうと過剰な行動を起こす
- 誰も自分のことを気にかけてくれないと考えると、性的逸脱、オーバードーズ、自殺企図を起すことがある
- 最初は医療従事者や家族などが熱心に治療のサポートをするが、本人が極端な言動・根拠のないことを訴える・治療に関する指示に従わない等を、何度も繰り返すため、周囲が愛想を尽かす事態に至ることが多い
接し方
- 幼少期のトラウマを抱えていることを理解してあげる
- 冗談が通じないので、冗談は言わない、からかわない
- 安易に彼らをごまかさない
- 平等に接してあげる(疎外感を感じやすいため)
- してあげられることと、できないことをはっきり伝えてあげる(依存心が強く、良くしてくる人にはどんどん依存してしまうため)
- 不得意なことを無理にやらせず、得意なことに専念してもらう
③反社会性パーソナリティ障害
特徴
- 女性より男性に多い
- 他者の権利や感情を無神経に軽視するため、人間関係に支障をきたす
- 自分が満足するために、他者を利用する傾向がある
- すぐにいらだち、我慢ができない
- 責任感、人への愛情や優しさが欠けている
- 自分の欲求を満たすために、平気で犯罪を犯すこともある
- 後悔や罪の意識を感じることがない
- 自分の行動を正当化したり、他者のせいにしたりする
- 罰を受けることになっても、行動を改めることがほとんどない
- アルコール依存症、薬物依存、および無謀な性行動を起こしやすい傾向
- 一般の人と比べて余命が短い傾向
- この障害は年齢とともに弱まっていく傾向
- 事故の影響で脳に損傷を負い、発症することもある
接し方
- 冷静さを保ち、相手の挑発には乗らないこと
- 彼らとは戦おう、勝とうとはせずに、極力ニュートラルに接するようにする
- 彼らの自分勝手な行動を、いくらとがめても変わることはないため、医療機関や行政機関に相談すること、一人で抱えないこと
④自己愛性パーソナリティ障害
特徴
- 等身大の自分でいることに自信が持てず、自分を大きく見せようとする
- 自分は常に偉大で、人より優れていなければいけないという観念がある
- 他者から特別扱いされることを期待している
- 他者が自分に嫉妬している、自分をねたんでいると考える
- 自分より劣っていると判断すると、高慢な態度をとる
- 自分ではうまくいっていると思っているが、実際は対人関係がうまくいかない
- 自分に非があるとは思わない
- 非現実的な目標を定める
- 実はとても傷つきやすく、すぐに拒否されたと感じる
- 感傷的にならず、冷淡な人物であるようにふるまう
- 過干渉、または無関心など、世間体を過度に気にする親の元で育つ
- 幼少期に周りの子よりも優れた点(容姿・能力など)に対して過度な賞賛を受ける
接し方
- 自尊心を傷つけられると、いつまでも粘着し、嫌がらせなどを行ってくるため、戦わず逃げることも必要
- 言い争いはしないほうが無難、ルールや決まりごとを盾に離れる
- 相手の雰囲気を鏡のように映すので、こちら側が笑顔でゆったりしていると、鏡のように落ち着いてくれる
⑤回避性パーソナリティ障害
特徴
- 愛されたい、受け入れられたいという強い自覚的な欲求がある
- 主に恋愛がうまくいかない。異性に興味はあるが、相手と親密な関係になるのが怖い
- 相手に拒否されることが怖くて、相手との距離を縮められない
- 自意識過剰
- 失望、失敗、恥をかくことを極度に恐れる
- そのため新しい人間関係の構築をしたがらない
- 相手に拒否されそうだと感じたら、自分から関係を遮断しようとする
接し方
- 相手との間に一定の距離を保とうとするので、土足でプライベートに踏み込まない
- 押しつけがましい態度や行為はとても嫌なので、少し離れた位置から見守ってあげる
- 幼少期にとても傷ついた経験があり、それがトラウマとなっていることを理解する
⑥強迫性パーソナリティ障害
特徴
- 真面目で責任感が強すぎる、完璧主義で融通がきかない
- 細かいことにこだわり過ぎて、最後まで終わらない、時間内に終わらない
- 休暇、息抜きが一切できない
- ゴミのようなものでも、捨てられない
- まったく人に任せられない
接し方
- 否定したり、自分の考えを押しつけたりしない
- うつ病を併発してしまうことがあるため、受診をうまくすすめる
- 細かさやこだわりに付き合いすぎない
- 彼らに振り回されず、自分のペースを貫く
パーソナリティ障害は、周囲の人も性格によるものだと思いがちです。早めに気づくだけでも、問題が大きくなることを防ぐことができます。もし周囲にパーソナリティ障害の人がいて、“振り回されてつらい”ということがありましたら、ご相談くださいね。
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ひとりでは解決できないお悩み、身内や友人には話しづらい問題もカウンセラーにお話することで、気持ちの整理整頓ができます。また、カウンセリングで、心のデトックスをするだけで現状が変わることもあります。もちろん秘密厳守です。
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