こんにちは(^-^)カウンセラーのサティです。
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駅のホームで見たある親子
先日、駅のホームで電車を待っていると、5歳と3歳くらいの兄妹とお母さんの3人がいました。妹が言うことを聞かず、駄々をこねているとお母さんが思いっきり女の子の頭を打ちました。女の子は号泣、お兄ちゃんは妹の頭を撫でてあげていましたが、お母さんはヒステリーに怒鳴り散らしていました。
「たくさんの人の前でも子どもを叩いたり、怒鳴ったりするのだから、家の中ではもっとひどく叱っているのだろうか…」と心配になりました。このような親子に何度か出くわしたことがあります。
最近は虐待のニュースがとても多くなりました。私も思春期の子と保育園生を育てていて、育児と仕事と家事の両立に余裕が持てず、ついきつく子どもを叱ってしまうことがあるので、子育てにストレスを感じてしまう気持ちはとてもよくわかります。
また、ホルモンバランスも関係します。「物を落としただけでも異常にイライラする」というママさんの声を聞いたこともあります。でも、暴力やネグレストで子どもを死に至らせるのは、正常の範囲を超えていますよね。
虐待とまではいかなくても、「子どもを愛せなくてつらい」というご相談、実は珍しくありません。
- 生まれたときから母性がなく、子どもに愛情が湧かない
- 幼児くらいまでは愛情を持てたが、大きくなるにつれて愛情が持てなくなった
- 上の子、または下の子だけを愛せない
など、「子どもを愛せない」というお悩みの中でも、さまざまなケースがあります。
親が子どもを愛すのは当たり前?
親が子どもを愛することは当然?
母性や父性は必ず備わっているもの?
いいえ、そうとは限りません。親に「愛着障害」があると、子どもを愛することが非常に難しくなります。過去にもこの愛着障害について書いたことがあります。併せてご覧ください。(『人との距離感が分からない!?愛着障害ってなに?』)
愛着障害とは、「人間は乳幼児期に、ある特定の人と信頼関係をきちんと築くことで、その後の人生でも円滑で健全な人間関係を築くことができるようになりますが、なんらかの事情で乳幼児期に養育者との愛着が形成されず、情緒や対人関係に問題が生じる状態」のことを言います。
愛着障害は誰しも抱えているもの
私が受けた「自分の子どもを愛せない」ご相談者さんたちは、特別にひどい虐待やネグレストを受けていたわけではありませんでした。けれど特徴として、
□自分自身に強い劣等感がある、自己肯定感が低い
□親御さんとの関係がうまくいっていない
□虐待は受けていないが、いわゆるアダルトチルドレン、ヤングケアラーである
□子ども時代に親から過度の期待をかけられ、プレッシャーを感じていた
□ありのままの自分でいることを親に許されなかった
□親の接し方に兄弟間で差があった
などがあります。
おそらくこのようなことは、誰しも多かれ少なかれ感じながら育ってきたのではないでしょうか。
「自分は虐待を受けてきたわけではないのに、子どもを心底愛せていないような気がする…」
そう感じてしまうのは、自分の中に封印してきた子ども時代の淋しさや悲しさが根底にあるからです。
深刻な愛着障害チェック
では、母親としてありがちなイライラと、深刻な愛着障害の境界線はどこにあるのでしょうか。チェック項目をあげると、
□子どもに対してイライラすると手が出てしまう(暴力のコントロールできない)
□家事と育児に対して極端な苦手意識(嫌悪感)がある
□子どもが自分を必要としているときでも、自分はゲームやLINEなどに熱中してしまう
□愛せる子どもと愛せない子どもがはっきりと分かれている
□子どもに勉強や習い事を熱心にさせ、成績が悪いと罵倒する・無視をする
当てはまる場合は、自分に愛着障害の可能性があることを自覚し、放置しないで何かしらの方法で対処することをおすすめします。
どうしたら愛着障害を克服して子どもを愛せるようになる?
「子どもを愛することは当たり前だ!」と言い切れる人からすると、「子どもを愛せない」という悩みは「ひどい親だ!」と思われるかもしれません。けれどイメージしていただきたいのですが、コップに水が満たされていれば、それを自分以外の人間に与えることができます。けれど枯渇した状態では誰にも分けてあげることができません。
愛情も同じです。自分自身が自分を肯定し、愛することができなければ、愛を与えることはできません。親から愛情を受け取った感覚がなければ、母性や父性が自然に芽生えないことも、あり得ないとは言えないのです。
「子どもを愛せない」ということを必死に隠し、罪悪感を抱くことは、本人にとってとてもつらいことですし、子どもは大人が思う以上に、敏感に察してしまいます。まずは子どもを愛することを頑張るのではなく、自分を肯定し認めることが大事です。
子どもに嫌悪感を抱いてしまうというのは、子どもに自分の短所・嫌いな面を見出してしまうことが根底にあります。要するに子どもの欠点と自分の欠点が似ていると、嫌だという感情が沸き上がってしまうのです。
愛着障害を克服する方法
上記のチェックリストに当てはまる場合は、なるべく早く心療内科や精神科を受診したり、カウンセラーに相談したり、また各自治体の児童相談所の相談窓口に相談してください。(相談窓口は匿名でも受け付けてくれるようです。ご自分の暮らしている自治体の窓口をネットなどで調べてください)
誰しも多かれ少なかれ、子ども時代のネガティブな感情を引きずっているものです。自分では消化、解消されたと思い込んでいても、100%解放されている人はいません。だから完璧な大人を目指す必要はありません。
おすすめの方法はインナーチャイルドの癒しです。ヒプノセラピー(幼児退行療法)や、アダルトチルドレンの回復プログラムを受けるのも良いですし、手軽にできるものだと、こちらも以前に書いたぬいぐるみセラピー(『【ぬいぐるみセラピー】心理学の分野でも実証されているぬいぐるみの癒し効果』)が大変効果的です。
あと、とても大事なこと。子どもさんに「大好きだよ」と言ってあげてください。
心の中ではそう思えなくても、口に出して毎日言ってください。できればぬいぐるみセラピーのように、子どもさんを抱きしめながら言ってください。難しかったら頭や背中、ほっぺを撫でながら言ってください。
これは子どもさんのためだけではないですよ!自分のインナーチャイルドも癒されるからなんです。実際にやると涙が出る方もいらっしゃると思います。涙が出るのは心のカタルシス(浄化)が起きた証拠です。
とにかく、子どもを愛せないことを一人で悩まないでください。見て見ぬふりをしないでください。相談してくだされば、必ず心の重荷を下ろせるはずです。
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ひとりでは解決できないお悩み、身内や友人には話しづらい問題もカウンセラーにお話することで、気持ちの整理整頓ができます。また、カウンセリングで、心のデトックスをするだけで現状が変わることもあります。もちろん秘密厳守です。
なお、カウンセリングは完全予約制となっておりますので、下記タレントケアチームのLINEまで「カウンセリング希望」とメッセージをお送りください。記事の感想や書いてほしい内容、要望もお待ちしています。
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