カウンセリング

【モラハラの正体と対処法】なぜ起こってしまうのか?どうしたら防げるか?

こんにちは(^^)カウンセラーのサティです。
最近、乳幼児虐待の痛ましいニュースをよく目にします。

  • 子どもがかわいそう
  • 親なのに、子どもを虐待するなんて許せない
  • 虐待の罪はもっと重くしたほうがいい

虐待のニュースが流れると、決まってそのような世論をよく耳にします。私も虐待に対して、非常に憤りを感じます。けれど、どんな事件・事故にも言えることですが、感情だけでは現状を変えることはできません。

モラハラとは?

痛ましい事件や事故を少しでも減らすには、なぜそのようなことが起こってしまったのか?どうしたら防げるのか?ということを冷静に考えていく必要があります。

特に最近見られる虐待の傾向として、家庭内もしくは夫婦間、親子間のモラハラが関係しているケースが多く見られます。

モラハラ…それも最近とてもよく耳にする言葉になりました。今回はそのモラハラについて、その正体やメカニズム、対処法などを書きたいと思います。

モラハラとは「モラルハラスメント」の略で、フランスの精神科医、マリー=フランス・イルゴイエンヌが提唱した言葉です。モラル=道徳、ハラスメント=嫌がらせ、身体的な暴力を振るうことはなく、言葉や態度などによって行われる精神的な暴力をモラハラと称します。

我が子が夫に虐待されているのを目の当たりにしても、夫のモラハラに逆らえず、子どもを守り切れない母親…という構図が最近典型的になりつつあります。

そのような事件を見聞きすると、ネット上では虐待をしたモラハラ夫はもちろん、それに逆らえなかった母親を批判する意見が飛び交います。

なぜ母親は夫のモラハラから逃げて、子どもを守らなかったのか?

外から見ている人にとっては、当然不思議に感じることだと思います。けれどモラハラ被害者が、加害者の攻撃から身を守ることは、実はとても難しいのです。

モラハラ加害者の特徴は?

モラハラは主に職場や夫婦間、親子間で見られます。夫婦間の場合、必ずしも夫がモラハラ加害者ということではなく、妻のほうが夫に対してモラハラ行為をするケースもあります。

典型的なモラハラ加害者の特徴は、

  • いつも自分が正しいと思っている
  • 相手に罪悪感を与え、周囲には被害者が悪いと思わせようとする
  • 自分はさも人格者で、被害者よりも優れている人間だというふうに演じ、ささいなことでも被害者が悪いように責めたて、支配しようとする
  • 外面はとても良い(そのため、出会い始めは気づけないことが多い)
  • お金や地位、名誉に強い執着心がある
  • 自分より強い人には弱く、自分より弱いと判断した相手には容赦しない
  • 立派な言葉を使うけれど、中身が伴わない
  • 自分の名誉のためなら平気で嘘をつく(でも本人は嘘だと思っていない)
  • 恩を着せて、相手を支配する
  • 罪悪感がない
  • 共感する能力が乏しく、“自業自得”が口癖
  • しつこい
  • 意外と傷つきやすく、気にしやすい
  • 相手の存在を無視する
  • 相手の失敗に対して、わざとらしくため息や舌打ちをする
  • 優れた人物であるという印象を与えるために、称賛してくれる他者を必要とする
  • 自分の欠点に気づかないようにするために、他人の欠点を暴きたてる

…ん!?これは何かの障害に似ている!?

そうです、パーソナリティ障害(人格障害)の一種である、自己愛パーソナリティ障害です。

以前、このパーソナリティ障害について書いたことがあります(『性格のせいじゃなくてパーソナリティ障害が原因かも!?』)そちらもあわせてご覧ください。

どんなタイプの人がモラハラの標的になりやすい?

残念ながら、モラハラの標的になりやすいタイプもあります。モラハラをする人は、標的を嗅ぎ分けるのがとてもうまいです。

どんなタイプが標的になりやすいかというと…

  • 自己主張が苦手
  • 理不尽なことを言われても強く言い返せない
  • 素直
  • 自分の意見を通すより相手に合わせる
  • 空気を読む、出しゃばらない
  • 謙虚で欲が少ない
  • 何かトラブルがあった時に、人を責めるより自分に悪いところがないか反省する
  • “どうせ自分なんて…”という気持ちが強い
  • 責任感が強い
  • 真面目で几帳面
  • 自己犠牲の精神が強い

いわゆる“いい人”がモラハラの対象になってしまう…モラハラの標的になりやすい人は、その自覚があっても、なかなか自分の性格を変えることはできないですよね。

では、どうしたらモラハラを撃退できるのでしょうか。

モラハラ撃退法はある?

人間は誰でもストレスや疲れが溜まれば、身近にいる人に八つ当たりしてしまうものです。八つ当たりをしてしまったあとに、罪悪感がわいてくる人はモラハラ体質ではありません。

モラハラ体質の人は、“罪悪感を抱かない”、“常に自分は正しいと信じている”、という特徴があります。

相手がモラハラをしてきた時に、単なる八つ当たりなのか、本物のモラハラなのか見極めるには、一度、自分が傷つけられて悲しかったという気持ちを冷静に伝えてみましょう。

ケンカ腰ではなく、相手が落ち着いている時に、相手とわかり合うための話し合いだと思って、自分の気持ちを伝えてみましょう。

そこで話を聞いてくれて、“ごめんなさい”という気持ちを持ってくれたら、相手はモラハラ体質ではありません。

そもそもモラハラの人は、話し合いに応じず、相手に責任転嫁をします

そして残念ながら、モラハラはほとんどの場合一生治りません。それは自己愛パーソナリティ障害に由来します。

モラハラは、被害者の心身のエネルギーをすべて奪い取り、自分の支配下に置いて管理しようとします。

その域に達すると、被害者は自分で動く力を失い、正しい判断ができなくなってしまいます。加害者は被害者に罪悪感を持たせることで、生きる気力を奪い、うつ病を発症させることもあります。

そうなる前に、して欲しいことがあります。

もし実際にモラハラに遭ってしまったら

モラハラ加害者は、相手に言い返されないような雄弁な話術を自然と身につけています。優しい被害者はその場で言い返せず、自分を責めてもっと頑張ろうとするでしょう。そして、モラハラ加害者に認められようと努力をし、少しでもモラハラ加害者に笑顔を向けられると、喜びを感じ、もっと自分を抑えて従おうと思い込んでしまいます。

もし相手に少しでも違和感を覚えたら、自分を責めず、

  • 記録を取ること
  • 人に相談すること

を必ずしてください。

できる限り、言いなりにはならず、距離を取るように心がけてください。

記録とは、相手からのメール、LINEの文面を取っておいたり、日記を書いたりして、相手のモラハラの記録を残すことです。モラハラが原因で離婚や退職に至る場合、その記録がとても役に立ちます。

人に相談するのは、客観的な判断を得るためです。モラハラ加害者を目の前にすると、自分が悪い気持ちでいっぱいになってしまいます。恥だとは思わず、自分の周りの信頼できる人、ひとりではなくなるべく複数人に相談するようにしましょう。

何度も書きますが、モラハラをする人は基本的に変わりません。自分の生きる気力を奪われないためには、絶縁するか、距離を置おいたまま、うまく付き合うしかありません。

モラハラ加害者から逃げるには

夫婦間の場合、加害者は離婚に応じないケースが多いようです。職場でのモラハラの場合は泣き寝入りで退職せざるをえない状況も多々あります。

私の知る実際あったケースとしては、

夫のモラハラに我慢しながら生活をともにしてきた奥さんが、耐えきれず離婚の意思を夫に伝えると、夫は逆上し、周囲に奥さんの至らなさを吹き込んで味方につけ、自分に優位な形で離婚を成立させてしまいました。子どもたちの親権は夫が取ってしまい、家を泣く泣く出たのは奥さんのほうでした。

この出来事は、第三者の私にとっても、悔しい出来事でした。

この奥さんのようにならないためにも、普段からきちんと記録を取っておくことや、人に相談する習慣をつけておくことが大事です。

さらに、専門家にも遠慮なく相談してください。モラハラに詳しいセラピストやカウンセラーは探せば必ず身近にいます。またモラハラ専門の弁護士もいますし、法テラスや労働局に証拠を持って相談することもできます。

モラハラ加害者と決別するには、相当なエネルギーと勇気が必要です。それをするくらいなら今の生活を我慢しよう…そう思ってしまうかもしれません。

けれど、モラハラがエスカレートした場合、自分にとって大事なものを失ってしまうことも十分にありえます。生きる気力を失ってからでは、取り返しがつかない場合もあります。

…こんなことでも相談していいのかな…そんなレベルでも構いません。ご自身の中で違和感やモヤモヤがあるようでしたら、カウンセリングに来てくださいね。

【初回無料】カウンセリングをご希望の方へ

カウンセリングに興味をお持ちのみなさん、ぜひ一度、サティさんのカウンセリングを受けてみませんか?
初回のカウンセリング費用は「完全無料」となっております。
ひとりでは解決できないお悩み、身内や友人には話しづらい問題もカウンセラーにお話することで、気持ちの整理整頓ができます。また、カウンセリングで、心のデトックスをするだけで現状が変わることもあります。もちろん秘密厳守です。
なお、カウンセリングは完全予約制となっておりますので、下記タレントケアチームのLINEまで「カウンセリング希望」とメッセージをお送りください。記事の感想や書いてほしい内容、要望もお待ちしています。

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