こんにちは(^-^)カウンセラーのサティです。
あなたの周りに「嘘をつかずにいられない人」はいますか?すぐにばれてしまうような嘘をつかずにはいられないことを虚言癖(きょげんへき)と言います。
虚言癖がある人は、虚栄心や自惚れからとても大きなことを言いますが、実際はその言葉よりも劣っています。要するに、大げさなことを言って、周囲をあっと驚かせますが、実情は異なっているということです。
私も今までの人生の中で何人か、虚言癖がある人に出会いました。
そのうちの一人は学生時代に出会った女の子でした。彼女は身体がとても大きく、頭の回転が早く、また運動神経も良くて、ハキハキした子でした。でも、ちょっと自分が気に入らない子やおっとりしている子がいると、きつい言葉で責めるようなところがありました。
年頃の女子なので、学校では恋愛の話になります。その彼女も恋愛の話をするのですが、あきらかに嘘だとわかることを皆に話します。はじめは華々しい恋愛歴に、ほかの女子はびっくりしながらも真実だと思って話を聞いていましたが、だんだんと話のつじつまが合わなくなってきたり、真実と違うことがばれて、嘘だということが広まってきてしまいました。
それでも彼女は恋愛の嘘を止めることができず、ずっと続けていました。恋愛以外のことでは嘘をつかないのに、恋愛のこととなると嘘が止まらなくなってしまうのです。
もう一人は私の友人の彼氏です。出会い系で出会った男性と友人は意気投合して、すぐに付き合いはじめたのですが、付き合いはじめてから一年くらい経って、彼が今まで話していたことが嘘だと友人は気づきはじめました。仕事、交友関係、恋愛歴、経済状況、すべてにおいて脚色されていて、それを隠すために小さな嘘を重ねるようになったそうです。
友人はかなりの金額を彼に貸していましたが、すべてが嘘だと知り、怖くなって彼と別れました。すんなり別れることができて、本当に良かったと思いますが、貸したお金は戻ってきませんでした。
今までいただいたご相談の中でも、家族や恋人、友人の虚言癖に振り回されて、最悪の場合、前出の友人のように損害を被るケースもあります。
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虚言癖は性格ではない
嘘をつかずにはいられない…実はこれも立派な病気、障害である場合がほとんどです。
そのため、いくら「本当のことを教えて」と相手を叱っても、お願いをしても、簡単には治りません。
病気や障害とまではいかずとも、小さな嘘をちょこちょこつく人…たとえば、
- サプライズ好きで、ついつい話を盛ってしまう
- 固定観念が強すぎて、自分の思い込みで真実と違うことを言ってしまう
このような人がいますね。このような人も含めて、虚言癖の根源は、
自信のなさ
なのです。
それが病的に発展してくると、本人も嘘か本当かわからなくなってしまうのです。
では、虚言癖はどんな病気と深く関連があるのでしょうか。見分け方、対処法などはあるのでしょうか?
虚偽性障害
虚偽性障害(きょぎせいしょうがい)とは、自分で故意に病やケガを作り出す病気です。ひどい場合は「ミュンヒハウゼン症候群」と診断されます。たとえば、
- オーバードーズをして、病を装う
- 自傷して、怪我や手術後だと偽る
- 発熱を装うため、体温計を自分でこすって故意に温度を上げる
- 尿検査時に、採尿に砂糖や卵白を入れて病気を装う
- 今までどのくらい病に苦しんできたのかをドラマティックに語る
- 自分自身に対してだけでなく、ペットや子どもなどを故意に傷つけて病院に連れていく
など。この障害の場合、保険金詐欺や義務を避ける(仕事や学校に行きたくない等)という理由からではなく、あくまでも他人から大事にしてもらうこと・愛してもらうことを目的としています。
対処法
虚偽性障害の場合、病やケガ、また病歴などを流暢に、またドラマティックに語りますが、詳細を尋ねると、大抵つじつまが合わず、話が続かなくなってしまいます。嘘か真実か見分けるには、相手の話を聞いてあげつつ、こちらも質問を繰り返していくことです。すると真実が見えてくるはずです。嘘がばれてしまうと、次の自分に優しくしてくれるターゲットに移っていきます。もし家族に虚偽性障害の人がいたら、一度心療内科や地域の相談窓口にご相談してください。(参照:みんなのメンタルヘルス総合サイト)
統合失調症
統合失調症については、以前詳しくこのブログでも取り上げました。この病気は幻覚や妄想を伴います。そのため、本人に嘘をついている自覚はありませんし、本人にとっては真実なので、嘘つきとは少し異なります。
対処法
この統合失調症は精神障害の中でも特に早期発見・早期治療、そして正しい知識が予後に関わると私は感じています。まずは正しい知識を身につけ、良い医師を見つけ、治療を速やかに行うようにしてください。初期は統合失調症に気づかず、周囲は安易に捉えがちです。また病気がわかっても、真実と異なることを言い出すと、否定したくなりますが、共感してあげることが、この病気に寄り添う上で大事なことです。
演技性パーソナリティ障害
この障害は、人からどう思われているかをとても気にします。注目を浴びるために、華やかに振るまったり、見栄を張ったりします。彼らの目的は、人からすごい!と思われることで、そのために嘘もつきます。
また異性に過剰な性的挑発をします。露出の多い服装をしたり、時と場所をわきまえずに異性を誘惑したりします。着飾ることと同じような感覚で嘘をついて自分を綺麗に(カッコよく)見せようとします。SNSの投稿でもその特徴は顕著です。
その他の診断基準としては、
- 自分が場の中心にならないと、楽しめない、またはわざと騒動を起こす
- 大げさに話しはじめるが、中身は大した内容ではない
- ただの知人を親友のように語る、また初対面から馴れ馴れしい
対処法
この障害は幼少期の育ち方が影響を与えています。機能不全家族のもとで育った、もしくは虐められた経験から、自我を守るために虚栄心が働きます。
パーソナリティ障害に共通して言えることは、自分では病気の認識がないということ。自分を異常だとは思っていないし、悪いとも思っていません。そのため、人間関係で大きな問題が生じて、それがもとでうつ病などを発症し、治療しはじめてから初めて発覚することになります。いくら常識を言って叱っても、彼らには通用しません。実害がなければ、距離を置くのが一番です。
妄想性パーソナリティ障害
この障害の特徴は、他人の言動を極端に悪く捉えてしまうことです。統合失調症と似ていますが異なります。そのほか、うつ病などの精神疾患や身体の病気(脳の病気など)とも区別されます。この場合も、本人は嘘をついている自覚がありません。
- 根拠もなく、他人が自分に危害を加えてくると思い込んでいる
- 人を極端に疑い、いつもそのことで頭がいっぱい
- 個人情報流出を極端に恐れて、自分を明かさない
- まったく悪意のない言葉でも、裏をかいて悪意が隠されていると思い込む
- ちょっとしたことを恨み続ける、怒って逆襲してくる
またパートナーの浮気を異常に気にしたり、ストーカーになってしまうのもこのタイプです。
対処法
この障害もまた病識がないため、医療機関を受診するのは、家族に無理やり連れてこられるか、事件を起こして警察関係者と一緒に来ることが多いとされています。なので、身近にいて困る場合は、必ず専門家に相談してください。(⇒地域にある相談先)
反社会性パーソナリティ障害
この障害は、人に対しての思いやりや愛情が非常に希薄で、人を傷つけても、嘘をついても、平気で自分の欲求を満たそうとします。時には暴力も振るいます。犯罪率も非常に高いと言われています。子どもの頃から素行が悪く、それでも30代以降は症状が落ち着いてくる傾向があるようです。
結婚前には気づかず、結婚後に夫がこの障害であることに気づくケースも多いです。
対処法
年を取るにつれて、症状が落ち着くとは言え、治ることはありません。この障害を持つ人に接する場合は、できれば近づきすぎないように一定の距離を置くこと。家族など距離を置くことが難しい場合は、嘘をついていることを前提で話を聞くしかありません。期待をしないこと、育て直しをするつもりで、否定をせず、変えようとせず、受容しながら根気よく接していくしかありません。
厚生労働省のホームページに『心の健康と病気、支援やサービスに関するウエブサイト』というものがあり、そこに各地域で相談できる機関が載っています。このようなサポートも大いに利用してください。(⇒地域にある相談先)
虚言癖に関しては当人よりも、振り回される周囲の人のほうがつらい思いをします。どこに相談したら良いのか?どう対処したら良いか?はもちろん、いろいろな面で情報を提供できますのでお気軽にご相談ください。
【初回無料】カウンセリングをご希望の方へ
カウンセリングに興味をお持ちのみなさん、ぜひ一度、サティさんのカウンセリングを受けてみませんか?
初回のカウンセリング費用は「完全無料」となっております。
ひとりでは解決できないお悩み、身内や友人には話しづらい問題もカウンセラーにお話することで、気持ちの整理整頓ができます。また、カウンセリングで、心のデトックスをするだけで現状が変わることもあります。もちろん秘密厳守です。
なお、カウンセリングは完全予約制となっておりますので、下記タレントケアチームのLINEまで「カウンセリング希望」とメッセージをお送りください。記事の感想や書いてほしい内容、要望もお待ちしています。
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