カウンセリング

【うつ病の再発が怖い…】再発を防ぐための対策と心得とは?

こんにちは(^-^)カウンセラーのサティです。
うつ病の経験がある人にとって、“治った!”と確信したうつが再発するのは、とても自信をなくしてしまうことです。

うつ病は再発しやすい!?

統計では60%以上の人が、うつ病の再発を経験するそうです。60%とはかなり高い確率と言えます。

また、一度うつ病になった人は、一度もうつ病にかかったことのない人よりも、うつ病にかかる確率が高くなります。

再発すればするほど、再発率が高くなるとも言われています。

かつて私もうつ病の再発を経験しました。
初めてうつ病になったのは、19歳の時。

中学生の頃から始まった、摂取障害と自傷行為が高校卒業と同時に、一気にひどくなり、不眠、抑うつの症状も出始めました。
短大を卒業後、4年制の大学に通い始めてからすぐ、自宅から出られないほどのひどいうつ病になってしまいました。

休学を経て、退学し、少しのんびりした時間を過ごすと、今までの症状が消えたので、自分のなかではうつ病は完治したと思っていました。

ところが20代後半、父の介護のストレスでさらにひどいうつ病(+パニック障害)に陥ってしまいました。この時のうつ病は、前回のうつ病よりもずっと重いものになってしまいました。そして普通の日常生活を送れるようになるまで、時間もたくさんかかりました。

出産を機に、そのうつ状態から脱することはできましたが、私のなかでは“再発”に対して、強い恐怖心が残りました。

どんなに楽しい時間を過ごしていても、自分はうまくいっていると思っていても、一瞬先は闇だと思ったのです。

また、私の妹もそうでした。うつ病が悪化し、入院したのですが、入院によって一時的に症状がよくなっただけで、本人はうつ病が完治したと思い込み、病院を抜け出してしまったのです。

ところが治っていると思っていたうつ病は、すぐにぶり返してしまい、さらにひどい精神状態になってしまいました。

そもそもうつ病は一進一退を繰り返す

うつ病は薬を飲んだり手術をしたりして、すぐに治る病気ではありません。

“病気”として表面化するまで、実は長い年月、うつ病の原因となる要素が蓄積されていたはずです。

本人はそのことに気づかず、無理をし続け、心と身体が命を守るために、

「もうこれ以上無理できない」

という、非常停止ボタンを押した状態です。

うつ病に一度かかってしまうと、度合いにももちろんよりますが、風邪のようには治りません。

また他の病気と同じく、一進一退を繰り返しながら快方に向かっていくものです。長い年月をかけて病気に至ったものは、完治にその何倍ものエネルギーを要します。

少しよくなったからといって、またうつ病を悪化させるような生活に戻ってしまっては、治るわけがありません。

うつ病の再発か?またはまだ回復の途中なのか?は、目に見える病気ではないので、大変わかりにくいと思います。

再発させないようにするには?

回復の途中で、無理をしてしまい、振り出しに戻ってしまったり…
せっかく治って自分の人生を取り戻したつもりが再発してしまったり…

そうならないために、できることはないのでしょうか。

1.うつトリガーを見つけ出す

DVやいじめ、過労などの明確な理由だけでなく、

  • ホルモンバランス
  • 天気
  • 気圧
  • 睡眠

などのトリガー(引き金)が、心の状態を左右することもあります。

  • 曇っている日が苦手…
  • 雨の前日が苦手…
  • 生理、排卵前後が苦手…
  • 睡眠が8時間以上取れない日が続くとダメ
  • カップ麺が続くとなんとなく不調

意外と気づけなかったこと、思い込みなどもあるので、うつ病日記はおすすめです。日記というと長い文章を書かなければならないと思うかもしれませんが、カレンダーに、

①天気
②気温
③生理、排卵
④睡眠時間
⑤今日の気分を5段階から10段階で評価する

その他できれば、

⑤運動量
⑥食事内容

を記録してください。100均で購入した簡易式の手帳でもいいですし、スマホアプリで記録してもいいです。一人暮らしで人目が気にならないなら、カレンダーに直接記入してもいいかもしれません。

いずれにしても、細く長く淡々と記録を取り続けることが重要です。そして見つけたうつトリガーなるものは、極力避ける・備えるようにしましょう。

2.幼少期に我慢していた感情はないか

うつ病は一日にしてならず…

幼少期から抱え続けた負の感情は、うつ病になりやすい状態を作り出します。

なかには、つらかったり悲しかったりした幼少期の思い出に蓋をしてしまっている人、よい出来事に塗り替えてしまっている人、悪いことだと思わないように努力している人がいます。

子供らしい幼児期を過ごせずに大人になると、うつトリガーによって一気に感情が噴き出してしまうことがあります。

薬を飲んでもうつ病が治らないのは、薬は一時的に不調を抑えてくれるだけで、幼少期の感情を癒してはくれないからです。

自分はどんなことを我慢してきていたのか?
本当は両親にどうしてもらいたかったか?
今一度思い返してみてください。

過去は変えることができません。
けれど、幼少期の感情に気づくだけで癒しは必ず始まります。

3.“ねばねば”はないか?

働かねばならない
面倒見ねばならない
我慢せねばならない
苦労せねばならない

その“ねばねば”、本当にあなたがしなければならないことですか?
絶対にあなたがやらなければいけないことは、どんなことですか?

おでかけの際、なぜか荷物が多い人っていますよね。家の中が不用品であふれている人もいます。

そのなかで“自分にとって本当に必要なものは何か?”を考えるクセをつけるようにしましょう。

それだけで、心にのしかかった重荷を取り除くことができます。

4.不調時に備えておく

うつトリガーに備えて、その時どのように過ごすかを、あらかじめ決めておきましょう。

たとえば自分のうつトリガーに対して、

  • 生理や排卵の前後は無理をしない
  • どんなに楽しいことでも、睡眠時間だけは死守する
  • 雨の日に少しでも気分が上がるような雨具を用意する

うつ状態になってしまったら、

  • 焦らず、自分のやりたいことだけやる
  • 入院したつもりで、“自宅入院”をイメージした生活をする
  • 気分の上がる健全な映画やドラマを観る

私自身のトリガーは、

  • 他人と会いすぎる(接客業などの仕事から、同窓会・恋愛などのプライベートも含めて)
  • 天気が悪い日が続く
  • 睡眠不足
  • 食生活の乱れ

そしてその対策としては、

  • 一人の時間を大事にする
  • 睡眠時間は8時間以上を死守
  • 食生活に気をつける

うつっぽさが出始めたら

  • 人との繋がりを絶ち、自学や音楽・映画鑑賞、読書に没頭する
  • ひたすら寝る
  • 自然が豊かな場所でゆっくりする
  • 神社やお寺に行く

としています。

一度うつ病になったら、ある意味一生うつという“困ったさん”とうまく付き合っていかなければなりません。けれど、うつとうまく付き合うことで、得られるものもたくさんあります。

私も、自分がうつ病になったことで、人生損したような気持ちになったことがあります。けれどうつ病になったことで、うつ病の人の気持ちに寄り添えるようになったと思います。

そのことが人生で役に立つのか?というのは、その人の生き方、あり方次第だと思います。

それはうつ病に限らず、どんな病気にも言えることかもしれませんね。

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