こんにちは(^-^)カウンセラーのサティです。
カウンセリングを進めていく中で、クライアントさんが抱える不調の根源が、親との関係にあると気づかされることが多いです。
毒親…それは心の病を持つ人にとって、切っても切り離せない存在です。
Contents
毒親とは?
毒親とは米国のセラピストであるスーザン・フォワードが執筆した『毒なる親』の中で使われた造語で、「子どもの人生を支配し、子どもに害悪を及ぼす親」を指す言葉として使われました。
毒親という言葉は、アダルトチルドレンやHSP(Highly Sensitive Person)と同じく、学術用語ではありませんが、毒親にまつわる数多くの自伝的な本も出版され、一躍ブームとなりました。
インターネット上のニュースやコラムでもたびたび、この毒親に関するエピソードを目にします。
~ネット上の声~
母を許せないけれど、自分自身が母の気持ちを一番理解できてしまうため、なんとも言えない気持ちになってしまいます。私にも子供がいるので、母と同じことを子供にしてしまわないか不安で、パニック障害にまでなりましたが、この連鎖は絶対私で止めたいです
たいていの親には、自分ができなかったことや、自分がなれなかったものを押しつける傾向がある。親に対する不愉快な記憶は生涯消えないので、勘弁して欲しい。他人は簡単に言う。「許してあげなよ、その方がラクになるよ」ってね。そんな簡単に許せたら、割り切れたらこんなに苦しんでいる人なんて居ない
それぞれに親からのいじめ、しかも逃げることが困難ないじめを乗り切って、今も何とか生きているんだからよく頑張ってきたね、と声をかけてあげたい
虐待された人が持っているのは、恨みではなくトラウマだと思います。フラッシュバックですよね。だからなるべく親には近寄らないようにしています
「愛してる」と「あんたなんかいらない」を交互に使い分ける親も注意です
大人になると、日常の人間関係の中で、自分の親の話をする機会がないので分かりませんが、毒親に苦しみながら大人になった人は少なくないようです。
毒親とは~チェックリスト~
毒親と言っても、ただ厳しすぎる親すべてが毒親というわけではありません。
親といえども一人の人間であり、子供にとっての神様ではありません。体調によってはイライラすることもありますし、言うことを聞かない子供のお尻を叩くようなことは異常ではありません。
では、どんな親が毒親というのでしょうか?
毒親は大きく4つに分類されます。
- 過干渉
- ネグレスト
- 虐待・性暴力
- 精神疾患
それぞれの特徴を見ていきましょう。
①過干渉
- 子供の交友関係に対して敏感(「あの子とは遊んではいけない」などと言う)
- 何かあるとすぐに先生にクレームをつける
- 自分と子供の境界線があいまい(子供の持ち物、郵便物、携帯などを常にチェックする)
- 子供の持ち物、服装、スケジュールなど細部に渡って親が決める
- 言う通りにするとご褒美を与え、言う通りにしないと罰を与える
- 子供をすぐに他人と比較する、否定ばかりする
- 「あなたのため」「愛しているから」が口癖
- 子供の性的な成長を受け入れられず、サポートしない(生理用品やブラジャーなどを購入してあげない)
など、過干渉の親に共通しているのは、自分に自信がなく、子供を自分の思い通りにコントロールしたいと思っている点です。
②ネグレスト
- 幼い子でも、一人で遊ぶように放置する
- ギャンブル、酒、異性などに依存している(子供よりも依存対象物が大事)
- 自分は家事をせず、子供にさせる
- 子供を抱きしめたり、慰めたり、褒めたりするような愛情表現を一切しない
- 子供の身の回りの世話をしない
- 子供の服やものが壊れても、対処しない
ネグレクトの親に共通しているのは、自分自身も虐待を受けた経験を持つ場合が多く、自己嫌悪感が強いことです。またその行き場のない自己嫌悪感を何かに依存することで紛らわします。
③虐待・性暴力など
- 暴力を振るう
- 性的な虐待をする
- 子供が性的虐待を受けていることを知りながら、助けない
- 「生まなきゃよかった」「死ね」などの暴言を吐く
…もうこれは毒親というか、立派な虐待行為で通報されるレベルです。どちらかというと、毒親とは①や②のように、警察や児童相談所に通報されるようなレベルではなく、外からわかりにくい形で子供の自立や成長を妨げる言動が、主の概念であるような感じがします。
④精神疾患
親が精神疾患である場合も毒親です。統合失調症、うつ病、パーソナリティ障害など、精神疾患は本人にとってつらいものですが、子供にとってはもっと過酷です。
本来、親が子供を育て、守っていかなければいけない立場が逆転してしまいます。
子供が物心つく前から親が精神疾患を患っていると、何が普通で常識なのかもわからない中で成長していくことになります。
私のクライアントさんの中にも、物心つく前からお母様が精神疾患で、過酷な幼少期を過ごされた方がたくさんいらっしゃいます。
統合失調症の場合は、幻聴や幻覚も現れるので、聴こえないもの・見えないものにも子供は振り回されることになります。
またネガティブな言葉を常に聞いて育っているので、不安感もつきまといます。
「親を助けてあげなければならない」
そんな責任感も人一倍強くなってしまいます。
毒親が与える子への影響
毒親の存在は子供の成長や将来に大きく影響を与えます。
- PTSDからパニック障害を発症しやすい
- 何かに依存しやすい(自分で自分の人生を歩めない)
- 仕事が続かない
- 恋愛がうまくできない
- 自分も毒親になる可能性が高い(もちろん毒親を反面教師にして立派な親になった方もいます)
- 不安感が強い
- 摂取障害になりやすい
- 家庭内暴力
- 燃え尽き症候群
など。
自分の親が毒親であることを知るのは、大抵自分が大人になってからです。大人になってから自分が何をやってもうまくいかない原因と向き合ったとき、毒親の存在に気づくのです。
「許す」「許さない」の問題ではない
親を許せない、と思う人はたくさんいると思います。
親を許せない人に対して、
「許してあげなよ」
「許してあげたほうが、気持ちが楽になるよ」
「いつまでも許さないでいると、自分の人生を無駄にするよ」
とアドバイスする人がいます。
確かに誰かを許せず、恨み続けることや怒り続けることはエネルギーを使います。
そのエネルギーをほかのポジティブなことに費やしたほうが良いのではないか?という考えもあります。
けれど、当事者にとって、つらいのは許せないことよりも、許したい気持ちと、やはり許せない気持ちが葛藤することです。
許したいと思っても、トラウマに悩まされる場合もあります。頭ではわかっていても、体が受けつけないこともあるので、無理に許す必要はありません。
それよりも、自分自身を責めないことが、毒親の元で育った子にとって大事なことです。
毒親の対処法
自分の親が毒親であると確信しても、実際にどう行動したら良いかわからないものです。
中には親の過干渉や虐待が原因で、自分の思考や感情がまったく動かなくなってしまっている場合もあります。また、親から離れたほうが良いとわかっていても、心の病や経済的な不安があって、親元から離れられず悪循環が断ち切れない場合もあります。そのような場合は、まず自分の心のケアを最優先しながら、以下の点を実践してみましょう。
1.毒親を変えようとしない
毒親は、こちらがいくら働きかけても根本的な性格は変わりません。年とともに毒が弱まる場合もあれば、さらに強烈になる場合もあります。
毒親を変えることよりも、自分自身が、
- 毒親との同居を解消する
- 毒親の言いなりにならない
- 自分の人生を生きる
という努力に力を注ぐようにしましょう。
2.毒親に復讐しようとしない
毒親が憎くて、ぎゃふんと言わせたい気持ちはわかります。けれど危害を加えるような復讐はやめましょう。
親への仕返しを考えているのなら、一番は自分自身で選択した、自分らしい人生を、幸せに生きることです。
3.視野を広げる
毒親の元で育っている間は、自分の親や家庭が、自分にとって害であることになかなか気づけません。
親元を離れて初めて、親に強要されてきたことが異常だったと知る場合もあります。
なるべく広い視野を持って、さまざまなバックグラウンドを持つ人と接したり、いろいろな経験を積んだりするようにしましょう。おすすめは自助グループや、心療内科で開催しているグループワークなどに参加することです。
自分の人生は自分のもの。たとえ親であっても一人の人間の人生を支配する権利はありません。自分の人生に責任を持って、自分らしく生きていって欲しいと思います。
毒親に関してどうしたら良いかわからないときは、一人で悩まずご相談くださいね。
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