カウンセリング

【腸は心に影響を与える!】過敏性腸症候群ってどんな病気?

こんにちは(^-^)カウンセラーのサティです。
腸は「第二の脳」とも呼ばれ、神経系などを通じて脳と腸は互いに干渉し合っています。すなわち腸の状態と心の状態は常に影響し合っているのです。

一説によると、腸内環境や善玉菌の数が、“ポジティブ”“好奇心旺盛”“社交的”といった性格と関連しているという報告もあります。

  • 理由もないのに憂鬱感が続く
  • 根気が続かない
  • すぐにネガティブになってしまう

という方は、お腹の調子をあらためてチェックしてみてください。腸内環境を良くすることで、気分も上がる可能性がとても高いですよ!

特に最近は、心の状態と関係のある過敏性腸症候群の人が増加しています。体質だと思って耐えていたお腹の不調も、実はこの病気が原因であるケースもあります。

過敏性腸症候群ってどんな病気?

過敏性腸症候群は、大腸に炎症や腫瘍がないのにも関わらず、数か月以上もお腹の痛みや下痢などが続きます。男性よりも女性のほうが多く、命に関わる病気ではないけれど、お腹の痛み、便秘・下痢、不安などの症状で日常生活に支障をきたすこともあります。

症状としては、下痢型、便秘型、下痢と便秘を繰り返す混合型や、お腹のハリやガス溜まりが起きるガス型などがあります。

過敏性腸症候群の症状は?

下痢型は、

  • ちょっとしたことですぐにお腹が痛くなる
  • 泥状の下痢を繰り返す
  • 排便をするとお腹の痛みや不快感が楽になる

割合的には男性が多いようです。

便秘型は、

  • 便秘が続く
  • ウサギの便のようなコロコロのものしか出ない
  • 排便時にお腹が痛くなる

便秘型は女性のほうが多いと言われています。

混合型はこの2つを繰り返します。

ガス型は、

  • (特に食後に)ガスが溜まってしまい、お腹が苦しくなる
  • 便意があるのに便やガスが出なくて苦しい
  • 残便感がある
  • おならが頻繁に出て、外出や人と会うのが苦になるほど

過敏性腸症候群と言えば、良く知られているのは下痢症状ですが、ガス型はあまり知られておらず、お腹のハリやガス溜まりの症状に悩まされている方も、実はこの病気のせいだった!ということもあります。

過敏性腸症候群の原因

過敏性腸症候群の詳しい原因はまだわかっていませんが、ストレスやウイルス性の腸炎が原因で、腸が知覚過敏状態になってしまい、便秘や下痢、ガス溜まりを起していると考えられています。

腸の蠕動運動に異常をきたし、腸の内圧が高くなるため、ちょっとした刺激でも腹痛を感じます。実際に、大腸に風船を入れて膨らませて刺激すると、健康な人は強く刺激しないと腹痛を感じないのに対し、IBS(過敏性腸症候群)の患者さんは弱い刺激で腹痛が起こってしまいます。

また食生活や睡眠不足など、生活習慣の乱れも発症の原因となります。

過敏性腸症候群の診断

昔から胃腸が弱いから…
もともと便秘だから…

この病気だとは気づかず、自分の体質だと思ってあきらめて、市販の薬でその場をしのいでいる人も多いようです。たとえば下剤や正露丸などの市販薬を長年飲み続けてしまい、過敏性腸症候群の治療をしないでいると、治りにくくなってしまいます。またお腹の不調が、潰瘍性大腸炎やクローン病、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症による可能性もあるので、お腹の不調が3か月以上続く場合は、必ず受診するようにしましょう。

どんな治療を行うの?

まず治療の第一段階は、生活習慣を整えることです。

  • 睡眠をきちんと取る
  • 3食きちんと摂る(量は少なくてもOK)
  • 刺激物は摂らない
  • コーヒー、お酒は飲まない
  • タバコは吸わない
  • なるべくストレスは溜めないようにする

生活習慣を整えても症状が改善しない場合は、次の段階に進みます。次はお薬による治療となります。

  • 消化管機能調節薬と呼ばれる腸の運動を整える薬
  • プロバイオティクス(ビフィズス菌や乳酸菌など)
  • 高分子重合体といわれる水分を吸収し便の水分バランスを調整する薬
  • 下痢型には腸の運動異常を改善させるセロトニン3受容体拮抗薬(5-HT3拮抗薬)
  • 便秘型には便を柔らかくする粘膜上皮機能変容薬

また下痢に対しては止痢薬、お腹の痛みには抗コリン薬、便秘に対しては下剤も補助的、頓服的に使用されます。

上記の薬でも症状が改善しない場合は、もう少し効果の強い薬を使います。

  • 便秘型には腸の動きを活発にするセロトニン4受容体刺激薬
  • 下痢型にはロペラミド塩酸塩などの止痢薬
  • 並行して漢方治療(腹痛の改善には桂枝加芍薬湯、便秘型に対し大建中湯)

さらに食物アレルギーが、この病気の原因である場合もあるため、

  • アレルギー除去食や抗アレルギー薬の使用

うつ症状が強い場合は、

  • 腹痛を和らげる作用がある抗うつ薬(三環系抗うつ薬と選択的セロトニン再取り込み阻害薬など)

もちろん投薬治療中も、生活習慣を整える努力はとても大事です!

過敏性腸症候群の症状が怖くて、外に出たり人に会ったりするのが億劫になってしまう人も少なくありません。すると、余計に気持ちがふさぎ込んでしまいますので、早期にこの病気を意識して、治療を開始するようにしましょう。

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